(後編)コンテナ苗100万本へ、岐阜樹木育苗センター【遠藤日雄のルポ&対論】

中部地方 岐阜県 林業 苗木生産・育種

(後編)コンテナ苗100万本へ、岐阜樹木育苗センター【遠藤日雄のルポ&対論】

前編からつづく)2016年度からコンテナ苗の生産を始めた岐阜樹木育苗センター(岐阜県下呂市)は、年間40万本を供給できる体制を整えた。ただし、これから目標の100万本に近づけていくためには、「苗木生産特有の問題」を解決していかなければならないという。今後、乗り越えるべきハードルには何があるのか? 突破口は見出せているのか? 岐阜県の臼井規浩・森林整備課長と同センターの川添峰夫・シニアマネージャー、そして遠藤日雄・NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長の3人は、最先端の現場から“最適解”に近づいていく。

冬期のスギに低温障害が発生、対策を確立し生産性向上へ

遠藤理事長

これだけ大規模に実生のコンテナ苗を生産し続けているとは驚いた。前例のない取り組みだけに、想定外のことも起こるだろう。現時点での課題を教えて欲しい。

川添シニアマネージャー

当センターで最も生産量が多いのはスギのコンテナ苗だが、冬期に外気にさらすと低温障害が発生することがある。この対策が必要になっている。

遠藤日雄(えんどう・くさお)

NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長 1949(昭和24)年7月4日、北海道函館市生まれ。 九州大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士(九州大学)。専門は森林政策学。 農林水産省森林総合研究所東北支所・経営研究室長、同森林総合研究所(筑波研究学園都市)経営組織研究室長、(独)森林総合研究所・林業経営/政策研究領域チーム長、鹿児島大学教授を経て現在に至る。 2006年3月から隔週刊『林政ニュース』(日本林業調査会(J-FIC)発行)で「遠藤日雄のルポ&対論」を一度も休まず連載中。 『「第3次ウッドショック」は何をもたらしたのか』(全国林業改良普及協会発行)、『木づかい新時代』(日本林業調査会(J-FIC)発行)など著書多数。

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