林野庁は、来年度(2019年度)から5年間を期間とする新しい「森林整備保全事業計画」の案をまとめた。パブリックコメントや林政審議会への諮問・答申などを経て5月下旬に閣議決定される予定。
同計画は、農林水産大臣が森林整備事業及び治山事業の目標や事業量を定めるもの。次期計画では、「森林資源の再造成の推進」と「森林資源を活用した地域づくりの推進」を成果指標に追加するなどの見直しを行う。
同計画は、農林水産大臣が森林整備や治山、林道の開設・改良などの目標と事業量を定めるもの。
かつては森林整備事業と治山事業の2本立てで計画を策定していたが、公共事業の見直しによって2004年度から一本化され、投資規模を示す計画から成果指標(アウトカム)と事業量(アウトプット)を明記する計画に衣替えした*1。
次期計画では、表のように8つの成果指標を設定し、それぞれ目標値を掲げた。このうち⑦森林資源の再造成の推進と、⑧森林資源を活用した地域づくりの推進は、現行計画にはない新設項目となる。
森林資源の再造成に関しては、人工造林(樹下植栽を除く)を着実に実施することで1齢級面積を全国森林計画の目標どおりに増やすとともに、コスト低減を図る面積の割合を22%から44%に拡大する方針。人工造林の推進を通じて齢級構成の偏りを是正していくことも成果目標⑤に掲げた。
また、成果指標①では、適切な整備が行われている森林の割合を65%から75%に高めるとの目標を示すとともに、間伐を実施しない場合は55%に低下するという参考値も示して森林整備の重要性を訴えている。
『林政ニュース』編集部
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