森林吸収系J-クレジットの販売実績などを報告、第1回勉強会を開く

森林吸収系J-クレジットの販売実績などを報告、第1回勉強会を開く

林野庁が設置した「森林整備法人によるJ-クレジット制度活用促進に向けた勉強会」*1は、6月22日に1回目の会合をオンラインで開催した。

J-クレジット事務局の担当者が制度の概要などを説明した上で、これまでに森林吸収系クレジットは約22万t-CO2が販売されていることなどを報告。人気の高い再エネ発電系クレジットの価格(直近平均価格は2,536円/t-CO2)と比べて、森林吸収系クレジットの希望販売価格は1万円~1万5,000円/t-CO2程度と高価であることが普及上のネックになっているとの見方を示した。

また、先進事例として、滋賀県造林公社が(株)日本旅行と協定を結び、通常の旅行代金に100円~350円を上乗せしてJ-クレジットの購入費に充て、移動に伴うCO2排出分を相殺していることを紹介。また、長崎県林業公社は、2016~2020年度で1万4,100t-CO2のJ-クレジットを販売し、3,470万円の販売額になっていることを報告した。

次回(第2回)会合は8月下旬に開催し、プロバイダー(仲介事業者)などから意見を聞く予定。

(2021年6月22日取材)

(トップ画像=日本旅行は滋賀県造林公社と連携してカーボンオフセットツアー「赤い風船の森」を展開している)

『林政ニュース』編集部

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