北山杉(磨き丸太)の需要創出へ、『PR BOOK』を刊行

北山杉(磨き丸太)の需要創出へ、『PR BOOK』を刊行

京都市と京都北山丸太生産協同組合、京北銘木生産協同組合、(株)内田洋行、菊池建設(株)、ナイス(株)、三井住友信託銀行(株)の7者は、北山杉(磨き丸太)の最新活用事例などをまとめた『京都・北山杉 PR BOOK』を1月31日に刊行し、同市のウェブサイトで公開した。7者は、一昨年(2022年)8月に「建築物等における北山杉の利用促進協定」を締結しており、『PR BOOK』を活用して時代のニーズにマッチした需要創出などに取り組んでいく方針だ。

『PR BOOK』を制作した背景には、和室の減少で床柱等に用いられる高品質な磨き丸太の需要が急減していることがある。1989年には約24万本の磨き丸太が生産されていたが、2020年は約1万本にまで落ち込んでおり、生産者の高齢化や不足も深刻化している。

局面を打開するために刊行した『PR BOOK』には、現代建築における磨き丸太の新しい利活用方法をはじめ、北山杉の歴史や育林・加工技術、各種製品、数寄屋建築の紹介、北山杉視察ツアーレポートや建築家への特別インタビューなどが収録されており、1冊で北山杉(磨き丸太)のすべてがわかる内容になっている。担当者は、「設計士などを中心に幅広く普及して需要を喚起していきたい」と話している。

(2024年1月31日取材)

(トップ画像=『京都・北山杉 PR BOOK』の表紙)

『林政ニュース』編集部

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