林野庁が来年度(2023年度)予算概算要求に盛り込む重点事項が固まった。8月末には要求金額を確定して財務省に提出する。また、8月10日に発足した第2次岸田政権は、新たな経済対策の財源となる今年度(2022年度)第2次補正予算(案)を年内に編成する見通しであり、“2つの予算”を睨んだ対応が必要になっている。
林野庁の来年度予算要求は、「カーボンニュートラル実現に向けた森林・林業・木材産業のグリーン成長」をテーマに掲げ、トップ画像のような事業を柱に据えることにしている。とくに、再造林対策の推進やデジタル化などに注力する方針だ。
一方、農林水産省全体では、予算の増額要因である「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(公共)や「総合的TPP等対策」(非公共)に加え、新たに「食料安全保障の強化」に関する経費を「事項要求」として「予算編成過程で検討」する位置づけにする。
「事項要求」とするのは、補正予算での前倒し措置を想定しているからだ。「食料安保」には、外材から国産材へ転換する対策なども含まれる予定であり、補正予算での所要額確保が林野予算全体の“出来”を左右することになる。
(2022年8月15日取材)
『林政ニュース』編集部
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