東北森林管理局が青森ヒバと秋田スギの美林誘導プロジェクト 長期スパンで明治後期の姿の再現目指す

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東北森林管理局が青森ヒバと秋田スギの美林誘導プロジェクト 長期スパンで明治後期の姿の再現目指す

東北森林管理局は、今年度(2023年度)から「青森ヒバと秋田スギの美林誘導プロジェクト」に取り組む。青森ヒバと秋田スギの巨木林(天然林)は、木曽ヒノキとともに「日本三大美林」に数えられ、同局が管理経営する国有林内に分布している。現存する美林は、保護林やレクリエーションの森として維持・保護をしてきているが、近年増加している自然災害等によってその姿が失われ、変貌する可能性も出ている。

同局では、昨年度(2022年度)に三大美林の歴史的経緯や現状などに関する調査を実施。これを踏まえ、観光産業や木材産業への貢献も視野に入れながら、現存している美林に準じた林分に手を加え、三大美林の概念が形成された明治後期の姿を再現できるよう誘導手法の検討や試行を進めることにした。

青森ヒバ美林については、トップ画像のような誘導イメージを描いており、100年後以降に樹齢100~200年の高蓄積な純林にすることを目指す。

秋田スギ美林への誘導イメージ

秋田スギ美林に関しては、スギの肥大成長が活発な「巨木林タイプ」と、肥大成長が抑えられている「鬱蒼林タイプ」に分けて適度な間伐等の施業を行い、250~300年生の林分に仕立てていくことにしている。  

(2023年4月10日取材)

(トップ画像=青森ヒバ美林への誘導イメージ)

『林政ニュース』編集部

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