東北森林管理局は、「スノーモンスター」とも呼ばれる「蔵王の樹氷」の再生に協力するため、山形県や自治体、経済団体などが3月に立ち上げた「樹氷復活県民会議」にオブザーバーとして参画し、官民一体となった取り組みを進めることにした。
蔵王の山頂付近では、樹氷を形づくるオオシラビソ(別名アオモリトドマツ)林がキクイムシ等による食害で枯損する被害が発生し、樹氷が小さくなったり、できなくなることが懸念されている。同局は、これまでもオオシラビソ林の再生対策を行ってきているが、新たに発足した「樹氷復活県民会議」の活動を支援することを通じて取り組みを強化することにした。蔵王の樹氷地域を管轄している山形森林管理署が中心となり、育苗のためのフィールド提供や技術指導をはじめ、森林総合研究所等と連携して自生稚樹の移植や種子の採取を行い、被害状況のモニタリングなども継続することにしている。
(2023年4月10日取材)
(トップ画像=移植した自生稚樹(2022年6月、画像提供:東北森林管理局))
『林政ニュース』編集部
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