2×4材の生産に多額の設備投資は不要、品質の向上に期待
2×4工法(枠組壁工法)は、19世紀に北米で開発され、世界各地に普及してきた。その外国産住宅工法を国産材と融合させて新たな需要を掴もうとする取り組みは斬新であり、実に興味深い。とくに、国産のムク(無垢)材を使うと最もメリットが引き出せるという指摘は、“目からウロコ”の感がする。
2×4工法は非常に合理化されており、使用部材が少なく、仕口も簡単だ。基本的に主要構造材にはJAS(日本農林規格)のムク製材品を使用するので、国内の製材工場にとっても対応しやすい。乾燥機とプレーナーさえあれば、既存の製材加工ラインを活用して2×4材を生産できる。
遠藤日雄(えんどう・くさお)
NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長 1949(昭和24)年7月4日、北海道函館市生まれ。 九州大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士(九州大学)。専門は森林政策学。 農林水産省森林総合研究所東北支所・経営研究室長、同森林総合研究所(筑波研究学園都市)経営組織研究室長、(独)森林総合研究所・林業経営/政策研究領域チーム長、鹿児島大学教授を経て現在に至る。 2006年3月から隔週刊『林政ニュース』(日本林業調査会(J-FIC)発行)で「遠藤日雄のルポ&対論」を一度も休まず連載中。 『「第3次ウッドショック」は何をもたらしたのか』(全国林業改良普及協会発行)、『木づかい新時代』(日本林業調査会(J-FIC)発行)など著書多数。