総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)のワーキンググループは、2030年の電源別発電コスト試算値を8月3日に公表した。木質バイオマス発電(専焼タイプ)のコストは、現状(2020年)と同水準のkWh当たり29.8円になると見通した(図参照)。
政府は再生可能エネルギーを主力電源化する方針を打ち出しており*1、コストダウンによる自立化を重点課題に据えている。これを踏まえて、事業用太陽光発電のコストは現状の12.9円が30年には8.2~11.8円に下がると見込んだ。一方、バイオマス・地熱・小水力発電については、「技術環境変化や量産効果等によるコスト低減が見られておらず、適地が限定的等によりコストが高止まりする可能性もある」と指摘し、現状維持とした。なお、木質専焼バイオマス発電のコストは、再生可能エネルギーの中で最も高くなっている。
『林政ニュース』編集部
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