ポラテックの無人化工場と木造倉庫で「現場意見交換会」開く

ポラテックの無人化工場と木造倉庫で「現場意見交換会」開く

日本住宅・木材技術センターは、今年度(2023年度)の都市木造建築技術実証事業(林野庁補助事業)の一環として、建築・木材関係者らとの「現場意見交換会」を1月26日に埼玉県坂東市で初めて開催した。会場にしたのは、同事業で実施主体に選ばれている(株)ポラテック(埼玉県越谷市)*1、*2の坂東工場。同工場は、プレカット業界最大手である同社の基幹工場であり、月間9万坪の生産能力を誇る。参加者は、高性能ロボットなどを導入して自動化されている加工ラインを視察し、「(工場内に)ほとんど人がいない」などの感想が聞かれた。

加工ラインではロボットが活躍している

同社は、戸建て住宅市場の縮小を見据えて、非住宅市場への進出を進めており、木造トラスを効率的に構築できるSTTシステムや水平鋼製ブレースなど独自技術を開発している。その活用事例として、同市内で建築中の「南の台木造倉庫」を参加者に公開した。

「南の台木造倉庫」の外観パース、6棟を建設する
(画像提供:ポラテック)

同倉庫は、土台に国産カラマツ集成材、柱に欧州アカマツ集成材、横架材に欧州アカマツ集成材とベイマツ集成材を用いており、施工性の高さや鉄骨造の倉庫と同等のコスト競争力が“ウリ”となっている。同社の担当者は、「住宅で培った技術を非住宅に応用することで、一般流通材を使ってコストを抑えることができた」と説明。参加者からは、「倉庫の木造化は新しい試みであり、いかに認知度を高めるかが重要になる」などの意見が出ていた。

(トップ画像=建設中の木造倉庫の内観)

『林政ニュース』編集部

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