掛川市が「おかえり『森林』総合対策」を創設

静岡県 林業 森林経営・管理

静岡県の掛川市は、裏山の手入れなど住民ニーズにきめ細かく応えるため「おかえり『森林(もり)』総合対策」を創設した。森林環境譲与税を財源にして今年度(2022年度)予算に約670万円の必要経費を計上した。担当の農林課は、「森林が身近にあった時代をもう一度取り戻したい」と話している。

既存事業を再編し、8つの事業メニューを揃える

同対策は、既存施策を再編して新たに立ち上げたもので、8つの事業メニューを揃えた(トップ画像参照)。これまで行ってきた①シカ防護柵点検等事業と②かけがわの木活用促進事業を継続した上で、③生活環境周辺森林整備事業では、人家裏山で起きる倒木災害などを未然に防ぐため、樹木の伐採・搬出や作業道整備を進める。また、④地域の森整備事業では、地域ボランティアグループ等による森林の手入れ、⑤森林・木材を学ぶ事業では、森林環境教育や体験会などの活動経費に対して助成する。

このほか、⑥山林境界確定事業では、測量、境界立会や登記簿情報の整理を進めて所有者不明森林の解消を図り、⑦森林・林業就労者安全対策事業では、防護服や無線機器など安全装備を充実させる。⑧かけがわの木加工促進事業では、地域材を使った製品開発などを行う。

各事業の補助率は、対象経費の2分の1以内。③~⑧の事業については、助成上限を30万円としている。

(2022年4月20日取材)

(トップ画像=「おかえり『森林(もり)』総合対策」のイメージ)

『林政ニュース』編集部

1994年の創刊から31年目に突入! 皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。

この記事は有料記事(632文字)です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
詳しくは下記会員プランについてをご参照ください。