(後編)ウッドショックにもブレずに合板の可能性を広げる日新グループ【突撃レポート】

(後編)ウッドショックにもブレずに合板の可能性を広げる日新グループ【突撃レポート】

(前編からつづく)日本を代表する合板メーカー・日新グループは、原料の8割を国産材に切り替え、月間6万m3強の製品出荷を続けている。コロナ禍など想定外の事態に直面しても、基本的な事業活動に揺るぎはみられない。その中で、同グループを率いる又賀航一・日新ホールディングス(株)代表取締役社長は、合板のマーケットを広げる“次の仕掛け”を本格展開する時機を窺っている。

ポスト構造用合板のエースにフロア台板用合板、国産化推進

一口に合板といっても、一般的な普通合板から建築物の壁や床に使う構造用合板、コンクリート打ち込み時に用いる型枠用合板、内装や家具向けの化粧(造作用)合板など様々な種類がある。近年最大のヒット商品は国産針葉樹材を原料にした構造用合板であり、合板市況を読む際の指標にもなっている。

原料にヒノキを使用した構造用合板

日新グループをはじめ国内の合板メーカーは、いずれも構造用合板を主力製品に位置づけて生産しているが、又賀社長は、「いつまでも構造用合板に頼っていてはいけない。全盛のときにこそ新しい受け皿をつくっておかなければいけない」と話す。

この認識は合板業界全体でも共有されており、国産材を活用した型枠用合板の実用化など、様々な試みが行われてきている。

その中で、日新グループが構造用合板の“次のエース”に位置づけているのが複合フローリングなどの台板(基材)に使用する「フロア台板用合板」だ。

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『林政ニュース』編集部

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