「高国木曽ひのき」へのシフトチェンジを進める木曽官材【産地ルポ】

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「高国木曽ひのき」へのシフトチェンジを進める木曽官材【産地ルポ】

長野・岐阜県境の木曽谷から産出される木曽ヒノキは、言わずとしれた日本を代表するブランド材の1つ。ただし、一口に木曽ヒノキといっても、天然生の「木曽檜」と人工林から採れる「木曽ひのき」があり、前者はすでに希少資源となっている。天然林材から人工林材へのシフトチェンジが迫られる中で、現場ではどのような対応が進んでいるのか。流通の拠点である木曽官材市売協同組合(長野県木曽郡上松市、勝野智明・代表理事、以下「木曽官材」と略)からお伝えする。

天然木曽檜の収穫量はピーク時の約15分の1、選木は厳しく

天然木曽檜の95%は、国有林から産出される(残り5%は社寺有林など)。管轄している中部森林管理局の資料で木曽谷における収穫量(伐出量)の推移をみるとのとおり。天然木曽檜の収穫量はピーク時の約15分の1まで減少している。量が減っているだけではない。木曽官材の原田浩幸・専務理事は、「昔と比べて品質も落ちてきている」と指摘する。その理由は、良質材が採れる林地からの伐採が一巡し、「標高が高く栄養不足や強風など条件の悪い林地から採っているから」だ。

木曽谷の収穫量の推移

『林政ニュース』編集部

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