(後編)“木づかい”の新拠点・清水建設東京木工場【遠藤日雄のルポ&対論】

関東地方 東京都 建設

(後編)“木づかい”の新拠点・清水建設東京木工場【遠藤日雄のルポ&対論】

(前編からつづく)約140年の歴史を持つ清水建設(株)の東京木工場(東京都江東区)。その全面建て替えというビッグプロジェクトが2025年のグランドオープンに向け総力をあげている。来月(8月)中には、新築施設の第1弾となる来客棟が仮完成する予定だ。このタイミングでキーパーソンとの「対論」に臨んだ遠藤日雄・NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長は、「伝統」、「革新」、「SV(清水バリュー)推進」というリニューアルプロジェクトの基本コンセプトを踏まえた上で、新生・東京木工場が目指している“木づかい”の具体像に迫っていく。

「木質アーチ梁」「スリム耐火ウッド張弦梁」など独自開発

遠藤理事長

東京木工場の全面リニューアルでは、革新的な木質構造などにチャレンジしているということだが、実際にどのように進めているのか教えて欲しい。

山田徹・設計本部グループ長

大きなポイントは、新設する来客棟と工場棟の構造材に木材を積極的に使用していることだ。2階建ての来客棟は一般流通材を用いた準耐火建築物、3階建ての工場棟は集成材やCLTを使った耐火建築物として建設する。 タグ: CLT スリム耐火ウッド張弦梁 千鳥継手システム 木質アーチ梁 染谷光城 清水建設東京木工場 集成材 高耐力木質面材壁

遠藤日雄(えんどう・くさお)

NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長 1949(昭和24)年7月4日、北海道函館市生まれ。 九州大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士(九州大学)。専門は森林政策学。 農林水産省森林総合研究所東北支所・経営研究室長、同森林総合研究所(筑波研究学園都市)経営組織研究室長、(独)森林総合研究所・林業経営/政策研究領域チーム長、鹿児島大学教授を経て現在に至る。 2006年3月から隔週刊『林政ニュース』(日本林業調査会(J-FIC)発行)で「遠藤日雄のルポ&対論」を一度も休まず連載中。 『「第3次ウッドショック」は何をもたらしたのか』(全国林業改良普及協会発行)、『木づかい新時代』(日本林業調査会(J-FIC)発行)など著書多数。

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