三井ホーム(株)は、東京都新宿区で建設している木造マンション「MOCXION 四谷信濃町(仮称)」の構造見学会を12月2日に開催した。昨年(2021年)11月に竣工した「MOCXION INAGI(稲城)」(東京都稲城市)に続くMOCXIONシリーズの第2弾で、東京23区内で上棟した初の物件となる。
「四谷信濃町」は、地下鉄丸の内線の四谷三丁目駅から徒歩7分、JR中央線の信濃町駅から徒歩8分の住宅地にある。枠組壁工法(2×4工法)による耐火構造の地上4階建てで、総戸数は16戸。敷地面積は262.45m2、延床面積は593.58m2。北米から輸入したSPF材を主体に一部国産材を用いて建設されており、合板等を含めた木材使用量は約160m3、炭素貯蔵量は二酸化炭素(CO2)換算で127tと試算されている。
建設工事は、大型クレーンの設置が難しい道路事情など都市部特有の制約がある中で行われている。資材運搬用に小回りのきく小型クレーンを開発・導入し、手運びを省力化したことで、当初の想定よりも1か月弱の工期短縮が図られており、来年(2023年)5月中旬には竣工する予定。
MOCXIONシリーズは、高い品質と省エネ性、環境調和性などを兼ね備えた木造マンションブランドとして展開している。「四谷信濃町」の施主(個人オーナー企業)は、RC造(鉄筋コンクリート造)のマンションを計画していたが、「INAGI」の見学などを通じて木造に切り替えた。「INAGI」の完成が契機となって、同社には木造マンションに関する問い合わせが増えているという。
(2022年12月2日取材)
(トップ画像=「MOCXION 四谷信濃町(仮称)」の完成イメージ、外観南側)
『林政ニュース』編集部
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