注目のゆめが丘駅前に相鉄グループ初の木造マンションが完成

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注目のゆめが丘駅前に相鉄グループ初の木造マンションが完成

鉄道・バスや不動産事業などを展開している相鉄グループの相鉄不動産(株)(神奈川県横浜市、鈴木正宗社長)は、同グループ初となる5階建て木造マンション「KNOCKS(ノックス)ゆめが丘」を横浜市泉区のゆめが丘駅前に建設した。5月20日に竣工し、6月22日から入居が始まっている。

「KNOCKSゆめが丘」は、1階がRC造、2階から5階が1時間耐火の木造(2×4(ツーバイフォー)工法)で、延床面積は4,291.69m2、総戸数は74戸。1階にはクリニックモールが入り、2階以上は1K(約24m2)から3LDK(約63m2)の賃貸共同住宅となっている。賃料は7万3,000円から16万5,000円(共益費別)で周辺の相場よりも1~2割高い。設計・施工は三井ホーム(株)(東京都江東区)が担当した。

木材使用量は765m3で、床根太や床桁に約400m3、桁や梁に約200m3を用いている。樹種は約8割がSPF材で、一部の床根太にLVLとして国産カラマツを使っている。また、1階の風除室とエントランスホールの壁の一部に、天然木クロスと天然木パネル(ブラックウォールナット)、木製ブラインドを設置した。

5月22日に行われた内覧会で、相鉄不動産の担当者は、「駅周辺の区画整備事業に参画する中で、木造マンションにすれば脱炭素化社会に貢献できると考えた」と説明、三井ホームの担当者も、「建築基準法の改正(2025年4月)が迫ってきており、積極的に木造・木質化を進めたい」と意欲を語った。

ブルーのアーチが連続するゆめが丘駅は、人気シンガーソングライター・あいみょんのCDジャケット写真に使われるなど、相鉄沿線の中でも注目度が上昇している。7月25日には駅前に大型商業施設がオープンして一段と賑わいが増すと見込まれており、国産材の“出番”が増えていきそうなスポットになっている。

(2024年5月20日取材)

(トップ画像=木造賃貸マンション「KNOCKゆめが丘」の外観、国土交通省の「優良木造建築物等整備推進事業」に加え、横浜市の「木材利用優良建築物等表彰制度」でも住宅として初めて採択されている、画像提供:三井ホーム)

『林政ニュース』編集部

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