外材価格の高騰に警戒感が強まり「中央需給情報連絡協議会」を臨時開催

外材価格の高騰と品不足が国産材の需給に及ぼす影響への警戒感が高まっている。林野庁は、4月14日に「国産材の安定供給体制の構築に向けた中央需給情報連絡協議会」(遠藤日雄座長)を臨時で開催し、内外の情勢分析を行った。外材の輸入量が増える見通しはなく、代替として国産材へのニーズが強まっているものの、短期間で増産体制を構築するのは難しいとの見方が示された。同協議会は各地区協議会と連携して引き続き情報共有を進め、需給の安定化を目指すことにしている。

国産材へのニーズ強まるが短期の増産は困難

米国では住宅着工戸数が昨年6月から急増し、これに牽引されるかたちで北米の木材価格も上昇、今年2月には1,000ドル/mbfを突破し、コロナ禍前の約2.5倍の水準に達した(トップ画像参照)。これに加え、コンテナ不足で海上輸送運賃が急激に値上がりしており、外材輸入を巡る採算性は大幅に悪化している。

一方、国産材原木(丸太)の価格は、全般的にはコロナ禍前の水準に回復してきているが、今年3月と昨年3月の価格を比べると、スギで8%減~23%増、ヒノキで9%増~27%増と地域によってバラツキが大きくなっている(参照)。

4月14日の協議会では、国産材の増産に向けた課題として、労働力の確保や製材工場等の加工能力アップなどが指摘された。本格的な増産体制を築くためには、長期かつ安定した需要に基づいた投資が必要になる。定価のない相場商品である木材の価格には、投機的要素がまつわる。それをそぎ落とした上で、将来につながる“実需”を確実に見極めていくことが必要な状況になっている。

(2021年4月14日取材)

(トップ画像=米国における住宅着工戸数と製材価格の推移)

『林政ニュース』編集部

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