外材価格の高騰と品不足が国産材の需給に及ぼす影響への警戒感が高まっている。林野庁は、4月14日に「国産材の安定供給体制の構築に向けた中央需給情報連絡協議会」(遠藤日雄座長)を臨時で開催し、内外の情勢分析を行った。外材の輸入量が増える見通しはなく、代替として国産材へのニーズが強まっているものの、短期間で増産体制を構築するのは難しいとの見方が示された。同協議会は各地区協議会と連携して引き続き情報共有を進め、需給の安定化を目指すことにしている。
米国では住宅着工戸数が昨年6月から急増し、これに牽引されるかたちで北米の木材価格も上昇、今年2月には1,000ドル/mbfを突破し、コロナ禍前の約2.5倍の水準に達した(図参照)。これに加え、コンテナ不足で海上輸送運賃が急激に値上がりしており、外材輸入を巡る採算性は大幅に悪化している。
『林政ニュース』編集部
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