(中編)先人の遺志を継ぎ飛躍を目指す伊万里木材市場【遠藤日雄のルポ&対論】

(中編)先人の遺志を継ぎ飛躍を目指す伊万里木材市場【遠藤日雄のルポ&対論】

前編からつづく)2年連続で年間の原木(丸太)取扱量が60万m3を超えた(株)伊万里木材市場(佐賀県伊万里市)は、日本を代表する国産材供給基地として、その存在感を一段と高めている。だが、同社の伊東貴樹・代表取締役社長は、好調な実績に慢心することなく、林雅文・前社長の経営方針を継承・発展させることに注力している。その背景には、国産材業界を取り巻く環境が急変していることがある。国内の人工林が本格的な利用期に入る一方で、人口減少によって既存の住宅市場は縮小しており、トップリーダーには時代を切り拓いていくような舵取りが求められている。では、伊東社長は、林前社長の遺志を継いで、どのような“次の一手”を繰り出そうとしているのか。遠藤日雄・NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長が問いかける。

取り扱う原木の大半を「システム販売」で供給し、量を追求

遠藤理事長

国産材業界全体では停滞感がみられる中で、伊万里木材市場が原木取扱量を増やしている理由をもっと詳しく知りたい。何か秘訣があるのか。

伊東社長

弊社の場合は、個々の取引先と協定を結んで直接売買する「システム販売」をメインにしている。入札で販売する「市売」は、優良材や特殊材に限定して行っており、全体の3%程度でしかない。

『林政ニュース』編集部

1994年の創刊から早30年! 皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。

この記事は有料記事(214文字)です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
詳しくは下記会員プランについてをご参照ください。