かんな屑から「杉のコサージュ」、日向市で雇用もつくる!

かんな屑から「杉のコサージュ」、日向市で雇用もつくる!

宮崎県の日向市*1で生まれた「杉のコサージュ(胸飾り)」が反響を広げている。未利用のかんな屑を使い、就労支援施設と連携して商品化した取り組みがSDGs(持続開発な開発目標)の趣旨にも合致するとして採用する企業や団体などが増えている。

「杉のコサージュ」の価格(税込み)は1,100円と1,500円、注文・問い合わせ等は、丸満産業へ

「杉のコサージュ」は、日向市地域雇用創造協議会が厚生労働省の助成事業を活用して開発した。昨年4月に同市で木材加工・販売業を営む(有)丸満産業からかんな屑の有効活用について相談を受けたことがきっかけとなり、耳川流域森林組合や県林業技術センターなどの協力を得て商品化に着手。同市内の就労継続支援B型事業所「めだかハウス日向」とタイアップして、障がい者の雇用確保にもつながる生産体制を整えた。手づくりの「杉のコサージュ」は、木の温かみと柔らかを感じさせるデザインが好評で、表彰行事や卒業・入学式などでの利用が広がってきている。

3月12日には、IT大手のGMOインターネットグループ(東京都渋谷区)が宮崎市内に開設したサテライトオフィスのオープニングセレモニーでも用いられ、GMOインターネット(株)の伊藤正取締役副会長や河野俊嗣知事らが胸に「杉のコサージュ」を着けてテープカットなどを行った。

「杉のコサージュ」を胸にサテライトオフィスのオープンを祝う

なお、新設されたGMOインターネットグループのサテライトオフィスは、内装に飫肥スギのツキ板等を約500m2使用しており、斬新なデザインが話題となっている。現代的なオフィスにマッチする“木づかい”の先進事例として注目度が高まりそうだ。

『林政ニュース』編集部

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