政府が今国会に提出しているクリーンウッド法(合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律、CW法)の改正案が4月13日の衆議院本会議において全会一致で可決され、参議院に送られた。参議院では、4月下旬に審議が行われ、連休(ゴールデンウイーク)前には成立する見通しとなっている。
同法改正案については、4月12日の衆議院農林水産委員会で約3時間にわたって質疑が行われた。新たに川上・水際の木材関連事業者と素材生産販売事業者に合法性の確認を義務付けるなど規制強化の内容になっていることに対して特段の異論は出ず、欧米等が講じている違法伐採対策の水準に近づいていると評価する意見も出た。
関連して、日本が議長国をつとめるG7広島サミット(5月19~21日)に臨む姿勢を問われた野村農相は、「合法伐採木材等の利用を含む『持続可能な木材利用の促進』の重要性について強調し、G7各国で確認・共有していきたい」と意欲を語った。
なお、同委員会で同法改正案を可決した後に附帯決議が採択され、①本法と類似制度との関係についてわかりやすく整理すること、②合法性の確認等に関する情報が消費者まで伝わるよう制度の趣旨・改正内容を十分周知すること、③電子的に手続きが行えるシステムを含め事業者負担の軽減が図られるよう必要な措置を講ずること――などに取り組むことが確認された。
(2023年4月13日取材)
『林政ニュース』編集部
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