林野庁と国土交通省は、「CLTの普及に向けたロードマップ」を初めて策定し、11月11日に公表した。中・大規模建築物の木造化を可能にするCLT(直交集成板)の生産能力を2016年度期首までに年間5万m3にまで増やし、製品価格を半額程度まで引き下げる目標を掲げた。
製品価格半額で需要拡大、年間50万m3体制も目指す
国の成長戦略などで普及の加速化が求められているCLTだが、まだ生産能力は3工場(銘建工業(株)、(協)レングス、山佐木材(株))で年間1万m3程度、製品価格もm3当たり15万円程度と高く、建築物も高知県大豊町のおおとよ製材(株)社員寮1棟だけと実績に乏しい。林野庁がCLTを使った実証的建築物に助成(表参照)するなど、国庫予算を使った支援策は講じられているが、ロードマップを示すことで、技術開発や需要拡大のペースアップを図ることにした。

目標に示した年間5万m3の生産能力は、おおとよ製材社員寮で約420棟分に相当する。2016年度以降は、5万m3程度の生産拠点を順次整備し、2024年度までに年間50万m3程度の生産体制を構築することも目標にあげた。
建築規制の見直しでは、現在進められている強度データの収集・分析を踏まえ、国交省が2026年度に基準強度や一般的な設計法を告示し、大臣認定を受けずにCLT工法で建築ができるようにする。また、2015年度には燃えしろ設計を告示し、3階程度以下の建築物ではCLTを現しで使えるようにする。さらに、CLTを床、壁、耐震補強などで部分的に活用するための技術開発も進める。現在も、階段、間仕切り壁などではCLTを使用可能だが、基準強度が明らかになれば屋根などにも使えるようになる。
CLTに関わる人材育成については、構造や材料などに関する講習会を各地で開催し、中・大規模建築物の木造化に取り組む建築士を養成していくことにしている。
(2014年11月11日取材)
『林政ニュース』編集部
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