最強のカナダ2×4材に挑むさつまファインウッド【遠藤日雄のルポ&対論】

最強のカナダ2×4材に挑むさつまファインウッド【遠藤日雄のルポ&対論】

(株)伊万里木材市場南九州営業所を後にした遠藤日雄・鹿児島大学教授は、藤村要・同社事業計画推進室長の案内で次の目的地・(株)さつまファインウッド(鹿児島県国分市、第487号参照)へ向かった。藤村室長は、さつまファインウッドの専務取締役を兼務し、現地で陣頭指揮をとっている。
さつまファインウッドは、鹿児島県産材の新規需要を開拓する生産流通拠点になることを目指して、昨年11月に伊万里木材市場ほか3社の出資によって設立された。新規需要先として狙いを定めているのは、2×4工法(枠組み壁工法)住宅用の部材である。2×4工法住宅の年間着工戸数は10万戸を超え、木造住宅の約20%のシェアを握るまでに成長し、なお増加傾向にある。ただし、使用する木材は、カナダ産のSPF材(スプルース・パイン・ファー)がスタンダードとなっている。この外材主導マーケットに、鹿児島県産材で切り込んでいくことが計画されている。

かごしま材のJAS化を推進、大手ハウスメーカーの大東建託に納入へ

遠藤教授

はじめに、さつまファインウッド設立の経緯について教えて欲しい。

藤村専務

弊社(伊万里木材市場)が平成23年12月に南九州営業所を開設した際、鹿児島県産材の需要を拡大するためには、製材品のJAS化が絶対に必要であるとの考えに至った。しかし、県内には、JAS認定工場が少ない。そこで、JAS製材品の流通加工センターを立ち上げることにした。鹿児島県木材協同組合連合会傘下の製材工場が「かごしま材新需要開拓協議会」を組織して、協定に基づいて製材品をさつまファインウッドに供給し、南九州営業所がそれに見合った原木を各製材工場へ供給していくという仕組みをつくることにしている。

藤村専務

弊社(伊万里木材市場)が平成23年12月に南九州営業所を開設した際、鹿児島県産材の需要を拡大するためには、製材品のJAS化が絶対に必要であるとの考えに至った。しかし、県内には、JAS認定工場が少ない。そこで、JAS製材品の流通加工センターを立ち上げることにした。鹿児島県木材協同組合連合会傘下の製材工場が「かごしま材新需要開拓協議会」を組織して、協定に基づいて製材品をさつまファインウッドに供給し、南九州営業所がそれに見合った原木を各製材工場へ供給していくという仕組みをつくることにしている。

藤村要・(株)さつまファインウッド専務取締役(兼伊万里木材市場事業計画推進室長)

『林政ニュース』編集部

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