製材工場のJAS(日本農林規格)認証事業などを行っている全国木材検査・研究協会(全木検、東京都千代田区、島田泰助理事長)は、恵那小径木加工協同組合(岐阜県恵那市、曽我良久代表理事)の認証を3月4日付けで取り消した。JAS法に基づく格付を行わずに無断で格付表示を続けていたことが確認されたためで、全木検は、「当該違反は、軽微な違反には相当しない重大な過失」であるとし、監督官庁の農林水産省も「極めて遺憾」(食品製造課基準認証室)としている。JAS法に違反した同組合は、最低でも1年以上はJAS認証再取得の申請ができない。
JAS認証の取り消し措置がとられたのは、2024年4月の大日本木材防腐(株)(愛知県名古屋市)と北関東ウイング(株)(茨城県筑西市)以来*1。今後も違反行為が続くと、JAS制度自体の信頼性が揺らぎかねないため、関係者は事態を重く見ている。
同組合は、2009年に目視等級区分構造用製材(乙種)のJAS認証を取得(認証番号:JLIRA-B-36-11)。主に地場産のヒノキ原木を仕入れ、人工乾燥処理した柱材などを生産・販売してきていた。
その中で、昨年(2025年)4月から12月にかけて、約370本の柱材などに格付をせず勝手にJASマークを付けて出荷していたことが発覚。全木検が臨時監査を実施して違反行為が行われていたことを確認した。
関係者によると、同組合は意図的にJASマークを無断使用したのではなく、取引先からJAS製品を指定する注文があったわけでもない。その意味では“軽い気持ち”で違反行為に及んだことになるが、裏返すと、JAS制度への理解が現場レベルでは十分に進んでいないことを露にする事案にもなっている。
(2026年3月5日取材)
『林政ニュース』編集部
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