チェーンソー作業の安全性を高める伐倒補助装置「ガイドレーザー」が今年度(2021年度)の「第7回向殿(むかいどの)安全賞」(セーフティグローバル推進機構主催)を受賞(功績賞)し、1月28日に東京都内で表彰式が行われた。同賞は、産業界全体の安全対策向上を目指しており、林業界で受賞したのは初めて。
ガイドレーザーは、伐倒木に取り付けたレーザー光を使って、伐倒方向や受け口のつくり方を作業者にわかりやすく伝える装置。経験の少ない作業者でもかかり木の発生を防ぐことができ、実証実験で約200本の伐倒作業を行ったところ、かかり木は1本も出なかった。
ガイドレーザーは、秋田県の素材生産業者・(株)藤工業(由利本荘市)と秋田県森林組合連合会(秋田市)が連携して開発・販売しており、全国47都道府県の研修機関で採用されている。
姉妹機として、チェーンソーハンドルに取り付ける角度指示器付き水平器「ガイドレベル」も製品化されており、受賞式で挨拶した藤工業の佐藤勝社長は、「ガイドレーザーとガイドレベルは、伐倒技術を高める前に被災する現状を変えたくて開発した。これからも林業現場の安全性向上に取り組んでいきたい」と意欲を語った。
(2022年1月28日取材)
(トップ画像=伐倒補助装置「ガイドレーザー」、1セット5万1,400円から(税抜き))
『林政ニュース』編集部
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