どこでも手軽に「デジタル森林浴」、企業向け新サービス開始

北海道

フォレストデジタル(株)(北海道浦幌町、辻木勇二・代表取締役CEO)は、どこでも「デジタル森林浴」を楽しめる企業向けの没入型空間サービス「uralaa(うらら)」をリリースした(1月27日に発表)。同社はこれまで浦幌町や東京・銀座、羽田空港などでデジタル森林浴を行ってきたが、施設ごとにシステムを調整していた。新サービスでは、バックシステムをクラウド化することで、どこでも手軽に導入できるようにした。

オフィスや商業施設、ホテルなど空間(部屋)のサイズは問わず、正面、天井、右面、左面に浦幌町や屋久島など全国各地の自然風景を投影できる。現在の視聴シーンは100以上あり、学生や林野庁職員らが撮影したシーンを含めると1,000シーン以上のストックがある。動画配信サービスのように、誰でも360度カメラで撮影したシーンを同サービスにアップロード可能。スマートフォンをリモコン代わりにして、シーンを操作することもできる。サービス利用料は、システム料金の月額5万8,000円と専用パソコンセットの約20万円に加えてプロジェクター・音響機械等の実費となる。

リリース発表会では、森林総合研究所上席研究員の高山範理氏が、昨年2月に銀座で実施したデジタル森林浴の効果について説明。心拍数やネガティブ度が低下した一方、副交感神経系の活動が上昇するなど、デジタル森林浴にはリラックス効果があることをデータで示した。高山氏の論文は環境研究と公共衛生の査読付き国際誌に採用され、エビデンス(根拠)が確認されている。

辻木CEOの話「日常生活でなかなか行けない“ひととき旅行”を楽しんで欲しい。今後は地域性のある建造物のシーンなども追加していきたい」

(2022年1月27日取材)

(トップ画像=リリース発表会にはパートナー企業や後援している林野庁の関係者も駆けつけた、前段中央が辻木CEO)

『林政ニュース』編集部

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