山大(石巻市)が「とうほくSDGsアワード大賞」を受賞 創業地の飯野川小学校にRPL成形の木製天板を寄付

山大(石巻市)が「とうほくSDGsアワード大賞」を受賞 創業地の飯野川小学校にRPL成形の木製天板を寄付

宮城県石巻市の(株)山大(髙橋暢介社長)が「とうほくSDGsアワード2024」の大賞に輝き、9月28日に仙台市内で表彰式が行われた。受賞理由は、「学童机に地元産の木のぬくもりを」。

同社は、県産スギ材「宮城の伊達な杉」を使った学童机を石巻市立飯野川小学校に3月に寄付した。同校は、同社の発祥の地である旧河北町にあり、6年生の卒業制作の一環として同社社員とともに天板の交換作業などを行った。

天板に使用したスギ材は、(株)e2m(神奈川県藤沢市、片岡輝芳社長)がRPL成形を施して強度を上げ、筆圧による傷やへこみなどの問題をクリアした。取り外した古い天板は同校の備品として再利用することも予定している。

RPL成形によってスギ天板の強度を高めた

「とうほくSDGsアワード」は、東北ならではの独創的でサステナブルな活動を顕彰するもので、一般社団法人SDGsとうほく(仙台市)と東北大学大学院経済学研究科(同)が2022年から共催している。山大の取り組みは、県産スギの用途拡大にとどまらず、世代を超えた交流の促進や、最新の加工技術も取り入れて森林・木材資源を循環利用する仕組みをつくったことが評価された。

古い天板は再利用することにしている

同校の関係者は、「机が軽くなり児童の負担が減った。SDGsや木材の循環利用を学ぶ機会ができた」と述べ、同社の担当者は、「弊社のパーパス(企業の存在意義)に基づき、山と人をつなぐ木材文化の架け橋になれた」と話している。

(2024年9月28日取材)

(トップ画像=山大の社員と天板を交換する飯野川小学校の生徒達)

『林政ニュース』編集部

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