「中之条町木材活用センター」が開業、地域プロマネを採用

「中之条町木材活用センター」が開業、地域プロマネを採用

群馬県の中之条町(外丸茂樹町長)で整備が進められていた「木材活用センター」*1が完成し、9月30日に開業式が行われた。同センターは、廃校した旧沢田小学校の校舎とグラウンドを再利用して立ち上げたもので、製材やチップ生産などを(株)ユハラ(同町、村上行治社長)が行うほか、「木の駅プロジェクト」の開催や、建築資材に向かないC材などを製品化する「Nプロダクト」の創設、義務教育期間の子供達を対象にした「森の学校」の開校、林業の担い手を育成する「林業実践学校」の運営──などに取り組む。

製材・チップ生産に関しては、新規導入したツインソーやチッパー、乾燥機などを活用して、年間原木消費量を現状(2021年)の1,566m3から2027年には7,600m3に増加させる計画。これをベースに製材量は約4倍増の4,200m3に伸び、チップも2,240tの生産が可能になるため、雇用者数は今の8人から24人に増えると見込んでいる。

また、同センターの運営者として「地域プロジェクトマネージャー」を公募したところ5名の応募があり、審査の末、26歳の男性1名を採用した。同町のフルタイム会計年度職員という位置づけで、月給は課長級相当の39万3,000円とし、「Nプロダクト」や「森の学校」、「林業実践学校」などのソフト事業を軌道に乗せる業務を担当している。同町農林課は、「新しい視点を取り入れるため、あえて林業や自然科学を学んでいない人を採用した」と話しており、「大学院で経営マネジメントを研究しており、パソコンやSNSの操作にも長けているので、持ち味を前面に出して活躍して欲しい」と期待をかけている。

(2023年9月30日取材)

(トップ画像=開業式のオープニングを飾った吾妻鳶職組合によるはしご乗り)

『林政ニュース』編集部

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