農林水産大臣の諮問機関である林政審議会(林政審)の委員が1月6日付けで改選され、2019年から会長をつとめてきた土屋俊幸氏(東京農工大学名誉教授、70歳)が退任するとともに、定員20名のうち10名が入れ替わった(任期は2年)。
林政審は、1月23日に委員改選後初となる会合を行い、3期・6年にわたって会長代理を担ってきた立花敏氏(京都大学教授、59歳)を新会長に選任した。また、立花氏の後任となる会長代理(兼施策部会長)には藤掛一郎氏(宮崎大学教授、55歳)を選んだ。
新会長の立花氏は就任にあたって、「国民の森林・林業に対する関心はかつてなく高まっており、産官学の協力をさらに進めて、持続的な木材利用を図っていきたい」と抱負を述べた。また、来年(2026年)の夏に改定時期を迎える森林・林業基本計画の見直しが当面の重点検討課題になるとの考えを示した。
立花氏は、岩手県岩泉町出身で、高崎経済大学経済学部を卒業後、東京大学や森林総合研究所などでキャリアを重ね、2010年10月から筑波大学准教授をつとめ、昨年(2024年)4月に京都大学教授に就任した*1。森林・林業分野だけでなく木材利用や流通の実情などにも精通しており、月刊誌『山林』(大日本山林会発行)では、2003年から「林産物貿易レポート」を22年にわたって連載し続けている。趣味は家族旅行。酒も嗜む。なお、京都大学の教授が林政審の会長に就いたのは初めて。
(2025年1月23日取材)
(トップ画像=就任の抱負を語る立花敏・林政審議会会長)
『林政ニュース』編集部
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