カナダの林産業界を代表するカナダウッドグループのブルース・セント・ジョン理事長とカナダ木質ペレット協会のゴードン・マレー専務理事が来日し、11月15日に東京都内のホテルで記者会見を行った。
カナダウッドグループは、カナダ連邦政府の関連組織として、海外市場の開拓などに取り組んでいる。ブルース理事長は、カナダの森林は世界の森林の9%を占め、その約92%以上は公有林で持続可能な経営・管理を行っており、生物多様性の保全や森林認証、トレーサビリティの確保を進めていると説明。関連して、カナダ林産業審議会日本代表のショーン・ローラー氏がプレゼンテーションを行い、カナダ産木材製品の主な利用先は非住宅分野にシフトしてきており、人口減で新設住宅着工戸数が落ち込んでいる日本においても新たな需要を獲得できるとPRした。
ゴードン専務理事「温暖化防止に寄与」「ベトナムは手強い」
カナダ木質ペレット協会のゴードン専務理事は、カナダのペレット生産能力は世界有数であることに加え、原料には低質な丸太やおが屑などを有効利用しており、生産段階での二酸化炭素(CO2)排出量も少ないので、「日本の温暖化対策にも寄与できる」と強調した。太平洋をまたいで輸出していることによる環境負荷については、「非常に大きな船で一度に大量のペレットを運んでいるので環境への影響は少ない」との見方を示した。
『林政ニュース』編集部
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