“鹿角産”にこだわった木製玩具「もりのほうせき」を発売

秋田県 木工品 森林教育・木育

“鹿角産”にこだわった木製玩具「もりのほうせき」を発売

秋田県の鹿角市(関厚市長)は、森林環境譲与税を活用して木製玩具「もりのほうせき」の製作・販売事業を始めた。「もりのほうせき」は、地場産の広葉樹を中心に1年以上自然乾燥させた木材を加工したバランス積み木で、木片を磨き上げていく過程で輝きを増していくことから「ほうせき」とネーミングした。

同市では、今年度(2022年度)実施する1歳6か月健診の来場者全員(約130名を予定)に「もりのほうせき」を贈り、来年度(2023年度)以降も継続するなど、新たな木育ツールとして普及を進めていくことにしている。

「もりのほうせき」は、サクラ、エンジュ、ユリノキ、シラカバ、クルミ、クリ、スギの7個が1セットで、高級リネンの刺繍入り巾着に納めて販売している。価格は1万円(税別)。1個は4~10㎝の大きさで、それぞれ樹種名が刻印され、ムク(無垢)材の温かさを活かしながらオリーブオイルなど自然素材で仕上げた安心・安全な木製玩具となっている。

デザインを含めて製作を中心的に担っているのは、薪利用の市民グループを運営している山本由実さんと、大手住宅メーカーに勤務後、帰郷して木工クラフト作品をつくっている岩間卓さん。すでに、「森のほうせき屋」という法人を立ち上げている。

「もりのほうせき」は、1セットを製作するのに2日間程度を要する。注文の増加に備えて、製作ラインの機器を増やし、作業者も3名から8名に増員して体制を強化した。今後は、樹種を約30種類に増やしてラインナップを拡充するとともに、積み木以外の木製玩具も開発していくことにしている。

(2022年5月1日取材)

(トップ画像=樹種ごとの個性が際立つ「もりのほうせき」)

『林政ニュース』編集部

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