スマートフォンやタブレットで森林や立木などの調査を安価かつ手軽にできるアプリケーションソフト「mapry」のアップデートが続いている。業務を省力化する実用性が評価され、今年度(2022年度)から森林整備事業(国の公共事業)の検査申請時に同アプリの使用が可能になった。コンパス測量と同等の精度が確認され、すでに1都道府県で採用されている。
また、既存利用者を対象に5月からPC版も無料でリリース。森林に特化した点群解析処理やオルソ画像の作成などができるようになった。
このほか、長距離LiDAR計測に対応したデバイスも発売(約25万円~)。スマートフォンやタブレットに搭載されたLiDARの計測距離は約5mだったが、このデバイスを使えば約200mまで拡張でき、大規模構造物の計測や遠隔地の状況確認などにも使える。「mapry」を運営している(株)マプリィ(兵庫県丹波市)の山口圭司社長は、「今後も林業の業務フローを改善できる機能を追加していく」と話している。
(2022年5月10日取材)
『林政ニュース』編集部
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