全国木材組合連合会と全国木材協同組合連合会は、10月31日に鹿児島県鹿児島市の川商ホールで「第58回全国木材産業振興大会」を開催した。同大会が鹿児島県で開かれたのは初めてで、全国から約800名が参加した。
実行委員会の会長で鹿児島県林材協会連合会会長の柴立鉄彦氏は歓迎の挨拶で、「本大会はサブタイトルを『森林、木材のもつ価値、可能性を高めよう!』としており、持続可能な森林経営と木材利用を促進することの重要性・必要性を発信していきたい」と述べ、大会会長の菅野康則・全木連会長は、「2050年カーボンニュートラルの実現や国土強靭化、森林・林業・木材産業の再生による地方創生などの国家的課題に大きな役割を果たしていかなければならない」と決意を語った。
また、来賓として出席した塩田康一・鹿児島県知事は、「県産材の利用拡大に向けて『かごしまJAS材』の生産体制整備や県内外への販路拡大などに取り組んでおり、今年度(2024年度)からは県と協定を締結した企業等が行う非住宅建築物等の木造・木質化を支援している」と現状を伝えた。
その後、屋久島町産業振興課の川﨑勝也・統括係長が現地報告を行い、JAS製品等の普及拡大や合法木材の流通・利用促進、木造住宅の新築促進施策を含めた予算の確保などを骨子とする大会宣言を採択した。
大会議事に続いて、寺岡行雄・鹿児島大学農学部長が「再造林の推進について」、また、鹿児島県肝属郡出身の四代目・三遊亭圓歌師匠が「感謝のプラス志向」をテーマに記念講演を行った。
来年(2025年)の同大会は、大阪・関西万博が開催される大阪市で9月4日に開催する。
(2024年10月31日取材)
(トップ画像=農林水産大臣の祝辞は小坂善太郎・林野庁次長が代読した(撮影:石井貴史))
『林政ニュース』編集部
1994年の創刊から早30年! 皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。