愛媛県森林組合連合会(松山市、高山康人会長)は、大手家具メーカーのカリモク家具(株)(愛知県東浦町、加藤正俊社長)と連携して、オール愛媛県産材の新商品を開発した。同県特産のクヌギを初めて家具用材に採用したほか、県産ヒノキも活用して、新たな需要を獲得していくことにしている。
同県は、全国有数のシイタケ生産県であり、原木となるクヌギの利用量が多い。だが近年は、生産者の高齢化や減少などでシイタケ生産量が縮小し、クヌギの利用量も減って大径木化が進行しており、新たな用途開発が課題になっていた。
クヌギは、割れや変形が生じやすく住宅用の構造材や内装材などには使いづらいが、材質が硬く強度もある。県森連は、こうしたクヌギの特性を踏まえて、カリモク家具と新商品開発プロジェクトを進め、今年度(2024年度)の「新たな県産材利用促進事業費補助金」を活用して、クヌギの材料試験や試作品強度試験等を行って家具用材として使えることを確認。カリモク家具が展開しているブランド「MAS」シリーズに、県産のクヌギとヒノキを使った椅子(チェア)を加えることにした。同シリーズでは、これまで構造材にブナ、表面仕上げ材にヒノキを使ってきたが、新たにラインナップに加えた新商品では、構造材に県産クヌギ、表面仕上げ材に県産ヒノキを用いている。希望小売価格は、肘掛け付きのラウンジチェアが13万7,000円(税込み)、肘掛けなしのシンプルなチェアが7万2,000円(同)。
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