従業員50人で、年1万6,000m3の素材生産をこなす
「今年度の事業量はこれまでで最大になりそうだ」――沼田森林業協同組合専務理事の星野貞夫(70歳)は今、確かな追い風を感じている。同協組の事業量は、地球温暖化対策の一環として森林整備事業が推進されるようになった平成18年度から右肩上がりで増え続けている。事業費ベースでは、昨年度(平成20年度)が約4億円で過去最高を記録、今年度(21年度)はそれを上回る約5億円に達する見通しだ。
国有林の有力請負事業体として知られる同協組には、現在9社が加盟しており、造林・素材生産事業を行っている。同協組が窓口となって国有林の入札に参加し、落札した事業を各社の特性や能力、地域性などを考慮して振り分ける仕組み。同協組は、事業規模に応じて5~10%の手数料をとり、事務局運営費などに充てている。
同協組が発足したのは、昭和48年。沼田営林署(現・利根沼田森林管理署)管内で活動していた12の造林会社・愛林組合などが結束して新組織をつくった。翌49年に、労働保険事務組合の承認を得て、組合員の雇用保険・労災保険などの加入手続きを完了。50年には沼田署管内の製品生産請負事業(素材生産事業)を開始、58年には治山請負事業も始めるなど、着実に事業領域を拡大してきた。平成5年には建設業(土木工...
『林政ニュース』編集部
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