神奈川県藤沢市で建築・不動産事業を行っている富士リアルティ(株)(永松秀行社長)は、1月26・27日に純木造5階建て建築物「This is Meプロジェクト」の構造見学会を同市内で開催した。同社によると湘南エリアでの純木造5階建て建築物は初となる。
同物件は、枠組壁工法で建てられており、延床面積は592.45m2。1階部分は2時間耐火にして、年内に竣工する予定。完成後は、1階はカフェ、2階は託児所、3〜5階はエステティックサロン、屋上はテラスカフェとして利用することを計画している。
耐力壁には、カナダで開発された面材を枠材で挟み込む「Midply Wall System」を採用した。木材使用量は114m3で、約6割がカナダ産のSPF材、約3割が国産針葉樹材、約1割が神奈川県産のスギ材となっている。外観デザインや内外装工事などには藤沢市出身のデザイナーや職人を起用して、“湘南らしさ”を追求している。
同社の担当者は、「湘南エリアのシンボルになるような木造建築物を目指している。神奈川県産材の使用量は約1割だが、今後は他の工務店などと連携して県産材を使う木造物件を増やしていき、丹沢エリアの森林整備が進む循環をつくっていきたい」と話している。
(2023年1月26日取材)
(構造見学会で披露された純木造5階建て建築物「This is Meプロジェクト」の内部)
『林政ニュース』編集部
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