山形県の金山町森林組合(近岡伸組合長)と金山町(佐藤英司町長)は、日本木造分譲住宅協会(東京都新宿区、千葉理恵代表理事、略称「木分協」)及び協和木材(株)(東京都江東区、佐川広興社長)との間で、7月23日に再造林などの推進に関する協定を締結した。4者が協力して国産材の循環利用体制を構築することで合意し、木分協から金山町森林組合に100万円を寄付。同組合は、寄付金を活用して造林・育林や木育活動などを進める。
木分協は、建売分譲住宅を手がける(株)三栄建築設計(東京都新宿区、現・メルディア)、(株)オープンハウス(東京都千代田区)、ケイアイスター不動産(株)(埼玉県本庄市)の3社が2021年4月に設立し*1*2、今年(2024年)4月時点で70社が加盟している。「木造分譲住宅における国産木材の利用促進」を事業目的に掲げており、再造林などを支援するため、昨年度(2023年度)までに苗木約7万本分の寄付を行っている。
今年度からは苗木に加えて下刈りや獣害対策などに必要な費用も含めて寄付活動を拡充することにしており、これまでに長野県(6月25日)、秋田県(7月12日)、愛媛県(7月17日)で山形県と同様の協定を結んでいる。年間では計9か所程度の協定締結を計画している。
また、昨年4月には、木分協と会員企業の(有)二和木材(岩手県滝沢市、小笠原清貴社長)が合弁会社の(株)木分協・岩手(同)を設立し、素材生産事業を中心にした人材育成にも乗り出している。
(2024年7月23日取材)
(トップ画像=山形市内のやまがた森林と緑の推進機構で協定締結式を行い、木分協の今井敏顧問(元林野庁長官、右)から100万円の目録が贈られた)
『林政ニュース』編集部
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