手刻みなどにこだわり伝統技術を駆使、木を自然な形で活かす
素朴屋の創業者・今井久志社長(49歳)は、水産高等学校を卒業後、長野県木曽地域で林業に従事した後、カナダに渡ってログハウスの大工として働き、帰国後に山梨県内の森林組合等に就職。2006年に同社を立ち上げ、2014年に法人化を果たした。
起業した理由について、今井社長は、「産直工務店を展開していた取引先に曲がり材を納品したら『使用できない』と言われたのがきっかけ」と振り返り、「誰も使わないのならば自分で活かしてみようと独学で始めた」と話す。
創業時は農機具小屋の建て方からスタートし、経験等を重ねた後、2020年にモデルハウスとなる同社の事務所「製図場」を建設。木造平屋建ての「製図場」は、木材を瓦に用いた柿葺き仕様で、アカマツの太鼓梁や土壁で独自性の高い空間を構築している。
また、2022年に建てたワーキングプレイス「8MATO