「再造林率日本一」を目指して大型プロジェクトを進めている宮崎県*1*2で、全国初となる「宮崎県再造林推進条例」が制定され、7月2日に施行された。また同日、約500人が参集して「宮崎県再造林推進決起大会」が宮崎市内で開催され、「再造林推進宣言」を採択、関係者が結束して取り組みを強化することを確認した。林業県・宮崎が総力を挙げる再造林対策に、加速度がついてきた。
同条例は、6月25日の県議会で全会一致で可決・成立し、7月2日に公布・施行された。「目的」、「基本理念」、「各主体の責務・役割」、「基本施策」の4つから構成されており、森林の多面的な機能を持続的に発揮させるため、県民等が一丸となって再造林を推進することを定めた。県は施策を行う責務があり、市町村は施策の実施に努めるとしたほか、森林所有者、森林組合、事業者、県民それぞれの役割を明記し、県産材の需要を拡大しながら再造林を支える体制づくりに注力することにしている。
7月2日に行われた決起大会では、再造林対策をパッケージ化した「宮崎モデル」の説明や、関係団体への感謝状贈呈を行った後、森林資源の循環利用を推進することなどを骨子とする「再造林推進宣言」を参加者の総意として採択した。また、元林野庁長官で同県の副知事もつとめた牧元幸司・農林漁業信用基金理事長が「林業先進県みやざきに期待すること」をテーマに基調講演し、先進事例の紹介も行って、情報の共有化を図った。
(2024年7月2日取材)
『林政ニュース』編集部
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