林野庁は、10月1日付けで人事異動を発令した。北海道森林管理局長の上練三氏(昭和63年入庁・鹿児島大林卒)が本庁の林政課林業・木材産業情報分析官に移り、代わって農林漁業信用基金理事の吉村洋氏(昭和63年・京都府大砂防)が北海道局長に就任。吉村氏の後任には前森林技術総合研修所長の佐伯知広氏(平成3年・三重大林)が起用された。
一連の人事を一言で評すると、「既定路線」(林野庁幹部)となる。独立行政法人である信用基金の理事の任期は2年と決まっている。したがって、吉村氏の異動はシナリオどおりであり、注目点だった発令先は、筆頭格の北海道局長だった。前任の上氏は同期で、ともに中部局長をつとめている。ベテラン技官がバトンを繫いだのだから、安定感とともに林業改革を前に進める“一手”も期待したい。
信用基金理事に就任した佐伯氏は、7月に研修所長から森林整備部付に異動し、治山課で“待機”していた*1。新たな上司となる信用基金の理事長は、元林野庁長官の牧元幸司氏(昭和60年・東大法)。かつて知ったる間柄であり、極めてスムーズな着任となった。佐伯氏は、飄々淡々としたキャラクターであるものの、「仕事は滅茶苦茶できる」というのが周囲の評。江戸川べりのウォーキングで健脚を維持しており、秋風の下で新たな着想も出てきそうだ。55歳。
(2023年10月1日取材)
詠み人知らず
どこの誰かは知らないけれど…聞けないことまで聞いてくる。一体お主は何者か? いいえ、名乗るほどの者じゃあございません。どうか探さないでおくんなさい。