「ReWOOD」に約6,000人、消費者が8割 「木のワンダーランド」を土日に初めて開催

「ReWOOD」に約6,000人、消費者が8割 「木のワンダーランド」を土日に初めて開催

WOODコレクション(モクコレ)実行委員会(事務局=東京都)は8月18日〜20日に東京都江東区の東京ビッグサイトで国産材展示商談会「WOOD COLLECTION 2023『JAPAN ReWOOD』」(以下「ReWOOD」と略)を開催、6,000名以上が来場し、一般消費者が約8割を占めた。同展示会を土日に開催したのは初めて。

都は、2016年に第1回「WOODコレクション2016」を開いて以降、事業者や施主、設計士などを主な来場者として想定し、昨年(2022年)スタートしたReWOODでも従来の路線を引き継いでいたが、今回から一般消費者をメインターゲットに据えた。都森林課は今後の方針として、事業者向けは冬のモクコレ、一般消費者向けは夏のReWOODと棲み分けていくとしている。

会場の木のおもちゃで遊ぶ子どもたち

ReWOODでは、「触れて楽しむ! 木のワンダーランド」をテーマにした展示やステージイベントなどを実施。人気お笑いタレントの小島よしお氏によるトークショーや、(株)宮本卯之助商店(東京都台東区、宮本芳彦社長)によるスギ和太鼓の演奏、木のスプーンをつくるワークショップなどが行われた。

全国26都道県から参集した約120社は、建材などよりも最終製品に近い家具や木工品を出品し、来場者が購入する光景もみられた。

展示ブースのレイアウトも、これまでの都道府県ごとの配置から人の五感に合わせたものとし、消費者目線で動線も見直した。

国産材楽器目立つ、みどりの大使と「能登ヒバギター」制作中

ReWOODに出品されたアイテムの中で、一際存在感を放っていたのが国産材を使った楽器だ。外材の調達難や環境意識の高まりなどを背景に、国産材楽器の開発・製造に取り組む企業が増えている。

石川県金沢市で木材業を営むフルタニランバー(株)(古谷隆明社長)は、能登ヒバ(別名:アテ)を使用した楽器プロジェクト「ATENOTE(アテノオト)」を進めており、楽器メーカーに提案して能登ヒバのバイオリンやドラムセット、ギターなどを商品化している。同プロジェクトでは、今年4月に「能登ヒバアンバサダー」に就任した、シンガーソングライターでミス日本みどりの大使の上村さや香さんのオリジナルギターを制作中だ。古谷社長は、「人の生活に身近な音楽で国産材の価値を高めるため、みどりの大使とともにPRしていく」と意気込んでいる。

「ATENOTE」シリーズの楽器

このほか、国産広葉樹材を使用したハープ「森の堅琴」や宮本卯之助商店と(株)東京チェンソーズ(東京都檜原村、青木亮輔社長)がコラボした「森をつくる太鼓」なども展示された。

(2023年8月18日取材)

『林政ニュース』編集部

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