北海道にも「ナラ枯れ」が拡大 道南地域で計9本の被害木を初めて確認

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北海道にも「ナラ枯れ」が拡大 道南地域で計9本の被害木を初めて確認

ミズナラなどが枯死する「ナラ枯れ」被害が北海道にも広がってきた。道は11月7日に、道内で初となるナラ枯れ被害木を道南地域で確認したと発表した。被害の拡大を防ぐため、対策会議を設置するなど対応を急いでいる。

ナラ枯れは、カシノナガキクイムシ(以下「カシナガ」と略)が媒介する病原菌「ナラ菌」によって引き起こされる。全国的な気温上昇の影響などで被害地域が北上しており、2020年度には青森県津軽半島の北部にまで拡大。22年度は、41都道府県で約15万1,000m3の被害が発生している。

道は、青森県までナラ枯れ被害が及んできたことを受け、20年度から夏季(7~8月)にカシナガの生息調査を行っている。同年度は渡島管内の松前・福島両町で初めてカシナガ計5匹を捕獲したが、ナラ枯れ被害は発生しておらず、21、22年の調査ではカシナガは確認されなかった。

しかし、今年(2023年)8月の調査で、17匹(雄10匹、雌7匹)のカシナガが発見されたため、松前・福島両町の1万2,000haを対象に上空からドローンによる調査を行ったところ、枯れたミズナラ等を9か所で発見。10月11日から25日まで現地調査を4か所、ドローンによる調査を5か所で行った結果、道内で初となる計9本のナラ枯れ被害木を確認した。

道は、10月26日に、研究機関や北海道森林管理局などで構成する「カシノナガキクイムシ被害拡大防止対策会議」を開催して今後の対応方針などを検討し、11月中には地元関係者も参画する対策会議を開いて、被害木の処理や予防対策などを強化することにしている。

なお、22年度時点でナラ枯れ被害が確認されていない「空白区」の都道府県は、北海道を除くと、富山・愛媛・佐賀・大分...

『林政ニュース』編集部

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