6省庁で構成している木材利用促進本部(本部長=坂本哲志・農林水産大臣)は、3月26日に4回目の会合を農林水産省で開き、都市(まち)木造化推進法*1に基づく取り組み状況などを検証した。
同法で新設した建築物木材利用促進協定制度は、3月15日時点で企業・団体等と国との協定締結数が16件にまで増え、地方公共団体とも109件が結ばれ、合計125件に達していることが報告された。木材利用方針もすべての都道府県と94%の市区町村が策定しており、“木づかい”を推進するネットワークが整備されてきている。
木材利用拡大の重点目標に位置づけている非住宅建築物の木造化については、2023年に着工した中高層木造建築物の床面積が約4万6,000m3と前年から倍増しており、大型物件での木材利用が進んでいる傾向が読み取れる(図1)。
ただし、非住宅建築物全体でみた木造率は8.6%と横ばい状態が続いている(図2)。
3月26日の会合では、2022年度に新設した公立学校施設(676棟)の約7割(477棟)で木材を使用し(文部科学省)、消防法施行令を改正して木材利用に関する規制を緩和した(総務省)ことなども報告された。6省庁連携で旗を振る木材利用拡大にさらに加速度をつけて、非住宅建築物の木造率アップを図ることが当面の重点課題になっている。
(2024年3月26日取材)
『林政ニュース』編集部
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