非住宅建築物の木造・木質化を加速!山口市でセミナーを開く

非住宅建築物の木造・木質化を加速!山口市でセミナーを開く

やまぐちの農林水産物需要拡大協議会と山口県建築士会は、3月17日に山口市内で「やまぐちgood wood lifeセミナー」を開催し、非住宅建築物を木造・木質化する意義や今後に向けた課題などについて考えた。

はじめに、3氏が講演を行った。社会保険労務士法人桑原事務所の三浦嵩史氏は、昨年(2023年)に新社屋を木造・木質化したところ従業員の睡眠の質や生産性が向上したことを報告。また、(株)日建設計(Nikken Wood Labラボリーダー)の大庭拓也氏は、森林(もり)都市(まち)の新しい関係を見出すために推進している「つな木」プロジェクトなどを紹介し、(株)フランウッド代表でサステイナブルフォレスト理事の高橋ひかり氏は、ESG投資の考えが普及し木材需要が世界的に高まっていることから、とくに広葉樹のマーケットに着目し、国産スギ・ヒノキをハードウッド化する事業に注力していることなどを伝えた。

続いて実施したパネルディスカッションでは、3氏に加えて、日本伝統建築技術保存会理事で協和建設工業(株)(萩市)の田村伊正社長、日本建築士会連合会木のまちづくり部会地域リーダーで(有)山根建築設計事務所(長門市)の山根満広代表も登壇し、「ビジネスも環境もサステイナブルに!県産木材の利用」をテーマに意見を交わした。

参加者を対象に行ったアンケートの結果(回答率66%)では、パネルディスカッションの内容への評価が高く、サプライチェーンの課題解決や県産材の活用についてもっと知りたいといった要望も出た。また、回答者の8割が同様のセミナーの継続開催や、木造・木質化した建築物の視察を希望しており、主催者らはフォローアップの体制づくりを検討することにしている。

(2024年3月17日取材)

(トップ画像=山口県総合保健会館多目的ホールで行われたセミナーには一般県民など約100名が参加した)

『林政ニュース』編集部

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