「選択と集中」で重要な路網を確実に整備──有識者検討会が報告書まとめる

全国 林道

林野庁は、昨年(2025年)6月に設置した「路網整備検討会」(酒井秀夫座長)による議論の成果をまとめた報告書を2月末にウェブサイトで公開した。人口減少などの社会構造の変化を踏まえ、「選択と集中」の考え方を基本にして重要な路網を確実に整備することが必要としている。

同検討会は、新しい森林・林業基本計画の策定を睨み、現行計画の進捗状況などを踏まえた上で、これからの路網整備に関する方向性を示した。

具体的な課題として、①森林施業の多様化、気候変動に伴う災害の激甚化への対応と、②デジタル技術の進展や技術者の減少への対応をあげている。

①に関しては、幹線となる林道の整備は林業適地などに重点化した上で、大型車両の通行を可能にする既設林道の改築・改良や林地保全対策などにも配慮すべきとした。また、中・急傾斜地では効率的な架線集材を可能にする路網整備を進める一方で、緩傾斜地ではホイール型林業機械による林内作業も念頭に置くようにするなど、条件にマッチし画一的でない対応を求めている。

②については、林道工事におけるICT(情報通信技術)の活用をさらに進めるため、林道台帳や林道線形データのデジタル化を加速することを課題にあげた。また、人口減少問題への対応策として森林土木技術者の育成が急務になっており、とくに全体計画を策定する都道府県職員等の育成を重点課題に位置づけた。併せて、林道施設の集約化や撤去、廃道の取り扱いなども検討すべきとし、「選択と集中」を図りながら、林道管理者が都道府県や近隣の市町村等と連携するなど、ネットワークを強化していくことが必要としている。

(2026年3月13日取材)

『林政ニュース』編集部

1994年の創刊から32年目に突入! 皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。

この記事は有料記事(712文字)です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
詳しくは下記会員プランについてをご参照ください。