放射能汚染後の「森林作業ガイドライン」を初めて策定

福島県 森林経営・管理

林野庁は、2011年の東京電力福島第一原発事故*1で放射能汚染の被害を受けた森林で作業する際のガイドラインを初めて策定した(1月23日に公表)。立ち入りが制限されている帰還困難区域を含めて、一定の基準値以下であれば、被ばく線量管理を行わなくても森林整備ができるとした。原発事故発生から15年の歳月を費やして、ようやく被災地の森林・林業再生に向けた取り組みを前に進める段階に入った。

帰還困難区域を含めて基準値以下ならば被ばく線量の管理は不要

ガイドラインは、昨年(2025年)6月に政府が閣議決定した復興基本方針の中で、「帰還困難区域での森林整備の再開に向けて、条件整備を進めた上で、本格的な復旧に着手する」と明記されたことを受け、空間線量率のモニタリング結果や専門家の知見などを踏まえてまとめた。

具体的な基準値として、作業を行う森林の平均空間線量率が毎時2.5マイクロシーベルト(μSv/h)以下で、土壌等の放射性セシウム濃度が1㎏当たり1万ベクレル(Bq/kg)以下であれば、被ばく線量の管理は不要とした(トップ画像参照)。

また、空間線量率などが一定の基準値を超える箇所でも、作業種や作業期間などの組み合わせを工夫することで安全に作業ができるとし、作業者の年間被ばく線量を試算するツールも示した。

なお、帰還困難区域における作業については、当面は市町村等の公的機関が発注するふくしま森林再生事業や治山・林道事業などに限って可能とし、森林所有者らが自由に立ち入ることは制限することにしている。

◎「福島の森林・林業再生に向けた森林作業ガイドライン」のサイトは、こちら

(2026年1月23日取材)

『林政ニュース』編集部

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