高知県と品川区が建築関係者向けの木材調達勉強会を初開催

高知県(濱田省司知事)と東京都の品川区(森澤恭子区長)は、建築関係者らを対象にした木材の安定調達に関する初めての勉強会を1月23日に品川区中小企業センターで開催した。

高知県と高知県木材協会及び品川区は、昨年(2025年)3月に「土佐材」(高知県産材)の利用拡大などを目指す協定を締結した*1。これを踏まえて実施した勉強会には、東京建築士会や東京都建築士事務所協会の会員など約50人が参加した。

冒頭、高知県林業振興・環境部木材産業振興課企画監の小野田勝氏が「土佐材」の利活用状況などについて説明した後、高知県木材協会TOSAZAIセンター販売企画部の北添幸誠氏(北添建築研究室代表)*2が木材流通の現状や調達時のポイントについて解説した。北添氏は、「設計サイドから見ると一般材と特殊材の境がわかりづらく、地域・製材所によって様々な木材がある」、「JAS材として存在している品目がすべて調達可能なわけではなく、JAS認証工場がすべての品目を製造できるわけでもない」などと実践的なアドバイスをした上で、「関係者ができるだけ早期に相談することが重要」と強調した。

北添幸誠氏
横畠康氏

続いて、(有)艸建築工房(高知市)で社長をつとめる横畠康氏が「土佐材」を使って建設した非住宅中大規模建築物の事例を豊富な画像とともに紹介し、在来技術と先導技術を融合させながら様々な物件を生み出していることを伝えた。また、細田木材工業(株)(東京都江東区)*3の不燃事業本部次長・勅使川原智美氏が不燃加工の最新状況について発表した。

CLTを主要構造部に使用し四万十ヒノキで木造化した具同保育所(高知県四万十市、画像提供:艸建築工房)の外観

高知県では、県外の工務店や設計士を「土佐材パートナー企業」に登録して、住宅や非住宅建築物に一定量の「土佐材」を使用する場合は必要経費を助成する制度を音営し、産地商談会なども開催している。今回の勉強会でできた“つながり”を「パートナー企業」の拡大などにつなげることを目指している。

(2026年1月23日取材)

(トップ画像=工務店の経営者や設計士など約50人が参加した)

『林政ニュース』編集部

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