コロナ禍も加わり昨年(2020年)の木材輸入額は前年より落ち込んだ。その中で、欧州産の集成材だけは前年比でプラスとなり、例外的な存在感を示している。
財務省が1月21日に公表した貿易統計(速報値)によると、昨年の「木材」(丸太、製材、単板など)の輸入額は2,791憶3,600万円で、前年より22%減少。「木製品等」(合板、集成材、チップなど)の輸入額も6,167憶4,200万円で19%の減となった。
国・地域別にみると、「木材」輸入先のトップであるEUは769憶3,400万円で15%減、次いで米国が586憶500万円で6%減、ロシアが392憶3,000万円で23%減、ASEANが171憶6,400万円で29%減、中国が135憶1,800万円で21%減と軒並みダウン。「木製品等」でも、筆頭のASEANが2,992憶1,700万円で20%減、2位の中国が1,158憶4,900万円で12%の減となったが、EUだけは562億8,900万円、4%増と唯一伸びを示した。
EU=欧州産木製品の牽引役となっているのは集成材だ。貿易統計によると昨年11月の入荷量は6万5,227m3で、最低だった前月から1万m3強回復した。1~11月の入荷量合計は前年比で11.8%増の78万5,168m3となっており、年間ベースでは過去最高を記録しそうな勢いだ。
集成材の主要国別価格(m3当たり)は、フィンランドが4万6,553円、オーストリアが4万6,221円、ルーマニアが4万5,502円、エストニアが4万6,716円と一定の水準を維持している。国内の大手ハウスメーカーや有力ビルダーは部材調達のルートを固定化してきており、それが欧州産集成材の“底堅さ”につながっているようだ。
(2021年1月21日取材)
『林政ニュース』編集部
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