林野庁は、国有林に新設した「樹木採取権制度」の利用を進めるために6月末まで実施したマーケットサウンディング(民間事業者等の新規需要創出動向調査)の結果を10月15日に公表した。現在、全国10か所の「樹木採取区」で樹木採取権者(事業実施者)の公募が行われているが、来年度(2022年度)に向けて同制度に関する業界の意向などを調べることが「成長戦略フォローアップ」(6月18日閣議決定)で求められていた。
事業構想を提案したのは、①都道府県、②民間事業者、③都道府県及び民間事業者の計3件。①は年間原木消費量が18万m3に達する大型集成材工場の誘致、②は年間1万tの高品質木質ペレット工場の新設、③は集成材用ラミナ生産工場の設備拡充(年間原木消費量2万8,800m3→4万m3)という内容で、提案者名などは公表されていない。
林野庁は、3件の事業実現性などについてヒアリングも交えて検討を行った結果、具体性や新規需要創出効果が十分に見込めず、「大規模な樹木採取権の設定を要するものではなかった」と結論した。ただし、コロナ禍や輸入木材製品の不足など業界を取り巻く状況が変わってきているため、追加のマーケットサウンディングを行って今後の対応などを決めていくことにしている。
(2021年10月15日取材)
『林政ニュース』編集部
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