衆議院が10月14日に解散され、予算編成作業などは一旦仕切り直しとなり、10月31日に投開票される総選挙の結果を受けて改めて作業を本格化する状況となっている。
ただし、選挙戦に臨む与野党は、いずれもコロナ対応の経済対策を中心とした今年度(2021年度)補正予算の編成を求めており、総選挙後の11月上旬には政府案をまとめるスケジュールが固まってきている。
林野庁も補正予算の検討作業に着手しており、主要政党が打ち出した政権公約(トップ画像参照)における林業関係の政策課題などを踏まえながら、重点事業などの内容を詰めていくことにしている。
林野補正予算の編成で焦点となるのは、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」と「総合的なTPP等対策」での所要額確保だ。
林野公共予算の押し上げ要因となっている「5か年加速化対策」は、昨年12月11日に前身の「3か年緊急対策」を延長・拡充する内容で閣議決定された。これを受け、前年度第3次補正予算に、同対策の第1弾として799億円が計上された経緯がある。この流れを今年度補正予算でも維持していくことが課題になる。
ウッドショック対策や輸出支援策なども検討
また、林野非公共事業に伸びしろをつける上で欠かせない「TPP等対策」の予算確保も重点課題だ。前年度第3次補正予算では、同対策の一環として「合板・製材・集成材国際競争力強化・輸出促進対策」に363億円が措置され、加工・流通施設の整備や木材輸出への支援が行われた。とくに現在は、自民党の公約にあるウッドショック対策として、外材に取って代われる国産材の安定供給体制を構築することが喫緊の課題となっている。
10月4日に第100代首相に就任した岸田文雄氏(自民党総裁)は、「経済安保」の重要性を強調しており、その文脈に沿ったかたちで、川上から川下を通じた総合的な林業・木材産業支援策を講じる必要性が高まっている。
(2021年10月14日取材)
『林政ニュース』編集部
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