消防庁と林野庁が設置している「大船渡市林野火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会」(座長=関澤愛・NPO法人日本防火技術者協会理事長・元東京理科大学教授)は、5月19日に開催した3回目の会合で、これから取り組むべき対策の方向性を示した。
森林の防火機能向上のための林相改良や、林道の開設等と併せた山火事防止施設の設置等が重要であるとし、具体策として、山林と住宅地にまたがるWUI(Wildland Urban Interface)火災対策の考え方も踏まえた地域づくりも必要とした。
また、ドローンによる空中消火や遠隔操作ロボットによる延焼阻止活動など、海外における新技術・新装備の活用事例を踏まえた体制整備や、植生・気候条件等に応じた林野火災の発生・拡大リスクの評価システム、飛び火の飛散範囲などを含めた延焼シミュレーション技術などに関する研究開発に取り組むことも重点課題にあげた。
同検討会は、今夏をメドに議論の成果をとりまとめる予定。
(2025年5月19日取材)
『林政ニュース』編集部
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